TEL.&FAX.0745-60-6338 〒635-0052 奈良県大和高田市奥田496
日時: 毎年7月7日 午前10時より
場所: 蓮池公園(大和高田市奥田)
歴史: 約千三百年(奥田伝承)
目的: 大峯山上ヶ岳の修験本尊 蔵王権現様にお供えする蓮を奥田の弁天池(通称:捨篠池、篠池、蓮池)より採る行事です。
補足: 金峯山寺『蓮華会』と言う一連の大行事の中の一番最初の行事です。
1.開式の辞
2.大和高田市長様の挨拶
3.奥田区総代様の挨拶
4.法螺~読経開始
5.蓮華献花
6.法螺
7.蓮取り舟出発
8.当寺住職の挨拶
9.閉式の辞
10.行者大衆、導師、奥田区総代退場
蓮取り舟は背の高い蓮華の中を見え隠れしながら、暫くの間法螺の音と共に池の中で蓮を採ります。TV取材や一般の方々が一斉に撮影に夢中になる場面です。
11.11:45頃 善教寺にて行者整列。
12.当寺本堂前で勤行。
13.当寺門前で蓮桶を担いで再整列~行列出発。
14.刀良売墓供養。
※墓前に蓮を献じて回向をします。蓮池のことを気にして亡くなられた刀良売さまの御供養です。「今では、こんなに綺麗な蓮華が沢山咲くようになりましたから、どうかご安心下さい。」の心です。また、千三百年以上も続く修験道を興された役行者さまを御産み下さった御母堂様への行者衆からの感謝でもあります。
15.蓮桶を担いで行者行列。蓮池外周を一周。
16.弁天神社に入場し、勤行の後に大護摩供。
※御祭神の大弁財天さまに蓮を献じて勤行した後、大護摩供が厳修されます。蓮池の御守護に感謝し、蔵王権現様にお供えする清浄な蓮華をお授け下さったことに感謝し、又役行者をお授けになられた御威徳にも感謝します。
※大護摩供では、皆様が御芳名と祈願を書いた添え護摩木を御焚き上げして心願成就を祈ります。刀良売さまに肖って、特に子授け祈願をされてみては如何でしょう。
奥田「蓮取り行事」の大護摩供を終えると、蓮華を携えた行者衆は吉野山へ帰山し、金峯山寺の奇祭「蛙飛び行事」へと移行していきます。蛙つながりと言うことになりますが、実は同じ蛙でも蛙が違います。「どういうことだろう?」と思われる方は、両方を見学してみて下さい。
奥田の「蓮取り行事」は、金峯山寺の『蓮華会』と言う一連の大行事の中でも一番最初に行われる行事です。次いで「蛙飛び行事」となりますので、この二つを併せて『蓮華会』として御見学頂くと大変意味深いものになります。金峯山寺の『蓮華会』は、室町時代の書物に記録があるほど昔から行われてきた行事です。
更に、男性の方は翌朝早朝からの「蓮華奉献入峯」に参加してみては如何でしょうか。奥田弁天池の蓮を途中の拝所に献じながら、金峯山寺から大峯山上の蔵王権現様の所まで届けることも歴史ある「蓮華会」の大切な構成の一つなのです。(一般の方の参加も可能です。但し、決まりごとが御座いますので、蓮華奉献入峯に関しては金峯山寺ホームページをご参照下さい。)
弁天神社所蔵の文化財の絵馬には、明治十二年当時の弁天神社と弁天池の様子が描かれています。
観察してみますと、現在の蓮池公園入口辺りまで池があり、弁天神社が浮御堂のように池にせり出す形であったことが分かります。写真(下)は、当寺保管の平成八年複製品です。
御母堂の刀良売様は、この池の畔に住んで居られました。丁度、写真の左下辺りだと思われます。
蓮取り行事、役行者、一つ目蛙、刀良売